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F-4C 111st FIS / Texas ANG Ellington AFB
(F-4C 1982~1987)
テキサス州は、嘗て陸軍航空隊の訓練ベースが沢山存在したことから、第2次大戦後もここに多くの飛行隊が存在していた。テキサス州南西部のメキシコ湾に面する場所にあるエリントン・フィールドは、サンアントニオのケリーフィールド基地を補完する為に、第1次大戦時代に造られた陸軍の航空基地であった。その時ケリーフィールドで創設され、エリントンに移動してきた飛行隊の一つが本項でご紹介する第111迎撃飛行隊である。同隊は、2代目ジョージ・ブッシュ大統領が若い頃在籍し訓練した飛行隊としても有名。ベトナム戦の終結後、余剰となったF-4C/Dの行き場所は州空軍が多く、此処テキサスの第111戦闘迎撃飛行隊もF-101B/Fブドゥー戦闘機の更新として、1982年からF-4Cを導入した。これらF-4Cは、F-101やF-106に使われていたエアクラフトグレーに塗られ防空任務に就いていたが、このグレー色を”ADC グレー”と呼ぶ人も多かったそうだ。(2023年8月 記)
(F-4C 1979~1986)
↑ 元来のベトナム前期迷彩とは少し異なる迷彩パターンであるが、オーバーホールの際に塗り直され 機体下面まで迷彩色を施したオーバーラル・カモフラージュとなり、迷彩パターンも変化している。F-4C-23-MC 64-0750 この機体は、嘉手納の44th TFSにも所属していた。1982年2月撮影
↑ F-4C-16-MC 63-7431。1980年10月の撮影。C型でもかなり古い機体である。
↑ 1986年7月 当時の西ドイツ ビットブルグ空軍基地で撮影されたF-4C-16-MC 63-7421。恐らく今まで当ホームページでご紹介してきた米空軍ファントムの中で、嘉手納基地67th TFSの63-7415を除き、最も古い機体の一つではないだろうか。C型は、63-7407から始まるので 量産15番機に相当する。
Wings
テキサス州サンアントニオのケリーフィールドにもう一つF-4Cの飛行隊が存在した。こちらは迎撃部隊でなく、戦術戦闘機中隊で、地上攻撃も大いに熟す飛行隊であった。サンアントニオについては、F-16のページで詳しく書いたので割愛するが、この飛行隊のインシグニアにも地元の名所アラモ砦が描かれている。第182戦術戦闘機中隊は、第2次大戦中に創設された部隊であるが、戦中戦後と海外を渡り歩き、板付基地や朝鮮半島のタエグ空軍基地に駐留していたこともある。現在もケリー空軍基地でF-16Cの部隊として健全だ。(2023年8月 記)
F-4C 182nd TFS / Texas ANG Kelly Field AFB
↑ 1987年4月に撮影された111st FISのF-4C/64-0705。1987年には同飛行隊はF-4Dへの機種変更に取り掛かっており、エアクラフトグレーの最後の姿である。D型への変更後は、ヨーロピアン・ワン迷彩とヒルグレー迷彩に変わって行った。
↑ このF-4C/64-0699も星マークはないが、Mig-Killer 機である。1966年4月に北ベトナム上空でMig-17を1機撃墜している。64-0699号機はルーク空軍基地の訓練部隊で使われて最後に来たのが、ここ111st FISである。インテークベーンにアルマジロが書かれている。
↑ ベトナム前期迷彩に身を包んだF-4C-21-MC 63-7689。ベトナムから戻った後は、ルーク、ジョージと訓練部隊を経由して同飛行隊に配属された機体。1980年10月ケリーフィールドにて撮影されたもの。
↑ これもオーバーラル・カモフラージュ迷彩に変更されたF-4C-18-MC 63-7487 。"SA"のテールレターが入り始めた。1983年10月撮影
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↑ 182nd TFSがF-4Cを導入したのは、1979年。8年間F-4Cファントムを運用して、1986年にF-16A/Bに機種更新している。F-4C-25-MC 64-0918
Wings
↑ F-4C-16-MC 63-7431。C型の最も古いロットに属するファントム。1986年5月撮影となっているが、この時点で25年以上使われてきた老兵である。
↑上のF-4C/63-7589は、ベトナム戦でのミグキラーの一機で、1967年1月ベトナムでMig-21を1機撃墜している。それを記念して改めてインテークベーンに小さく赤い星が書き込まれている。1983年時期の塗装で、所属機がほぼ全機燃料タンクにも Texans文字を胴体 燃料タンクに書き込んでいた。燃料タンクには、この他”147th Ftr,Intep.Gp / ”Houston”の文字